急性と慢性のお話し

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暑すぎますね?

大阪市天王寺区玉造本町の健青会内科外科クリニックです。

あっっっつい!!!暑すぎる!!

みなさん!!暑すぎますね!!!

熱中症とか脱水については前に書いたので全然関係ない話ですが今日は“急性”と“慢性”の話を書きたいと思います。

急性と慢性

●急性

2〜3日の間に病状が進行するようなものを指すイメージです。風邪ひきとか、ケガとかそういったものですね。

●慢性

月単位、年単位で病状が進行するものです。メジャーどころだと肝硬変とかそういうやつですね。広い意味では糖尿病などの生活習慣病も含まれます。

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一般的には、急性期のものは救急で、その他は昼間の外来に予約で、というイメージです。健青会内科外科クリニックはどちらも診ています。疾患によっては急性期→慢性期へと移行して、長いお付き合いになるものもあります。

慢性期のものは重症であっても今日明日どうにかなるようなものではなく緊急性が低いものもあるので、これが一般的な認識とはズレがあるかもしれません。重症でも明日の昼間の外来でいいよ、みたいなやつですね。例を挙げると語弊が生じるかもしれませんのであえて具体的な病名は伏せますが、そういうのもあります。

そして書いて字の如く、急性期疾患はとっても急ぐスピード重視の疾患もあります。いわゆる緊急性が高いものです。脳卒中、心筋梗塞などなど挙げればたくさんあるのですが、激しい頭痛や胸痛などの症状があれば誰だって119が頭に浮かびます。

ですが、「んー?なんかまぁ明日でええか」みたいな、症状が軽くても医者が見たらめちゃくちゃ急ぐパターンの罠みたいな疾患があります。その中でも特に注意が必要なものを紹介します。

注意が必要な疾患

今回は「顔面神経麻痺」「突発性難聴」を挙げたいと思います。他にもありますが今回はこれをピックアップします。

●顔面神経麻痺

これは顔面の筋肉が動かなくなる疾患です。通常は片側、つまり右か左かどちらか一方に起こる、「口角が垂れ下がって水が口からこぼれる」「口が閉じられず、パ、バ、マが発音しにくい」「瞼が重くて上がらない、目を見開くことができない」などの症状が特徴的です。

●突発性難聴

こちらも通常は片側、つまり右耳か左耳のどちらか一方が特に理由なく急に聞こえにくくなる疾患です。

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この2つ、どちらも共通して「急性の神経の異常」という病態です。これ、とても緊急性が高いんです。だって、同じ急性の神経異常って、脳梗塞が含まれるわけです。脳梗塞は腕や足が麻痺するという派手な症状が出たり、近年では呂律が回らないなども知られるようになってきました。そのため緊急で受診しようと考えられる方も増えている印象ですが、顔面神経麻痺や突発性難聴は症状が比較的地味なので、緊急度の認識が医者とそれ以外とで差があるように思います。119で救急車を呼ぶまではしなくても良いですが、夜中であってもすぐに病院に行くべきくらいの緊急度合いです。

顔面神経麻痺や突発性難聴、もちろん脳梗塞もですが、神経異常の急性期はスピードが大切です。治療開始が遅れれば遅れるほど、治らない確率が上がると言われています。「まぁそのうち治るやろ」と放置するのが一番の悪手なので、「これはもしかしたらヤバいかもしれん」と早急に受診をしていただければ、みんな幸せになれると思います。

もちろん、実際診察してみて「そんな焦らんでもええで」となることもありますが、それは診察した医師にしかわからないので、神経の異常は緊急性が高いということは覚えてもらえればと思います。今回は顔面神経麻痺と突発性難聴のみをピックアップしましたが、「○○神経の異常が原因」という病態は緊急度が高いものが多いので、何か症状があってググった際に、もしそのようなことが書いてあれば早めの受診をお勧めします。杞憂で終わればそれに越したことはないです。手遅れになれば一生後遺症が残るので…。

全体的に少し大袈裟に書きましたが、大袈裟くらいでちょうどいいかなと個人的には思っています。

おしまい

これで話はおしまいですが、それとは関係なくコロナが流行っています。「なんか症状は特にないんやけど熱が高くてしんどい」はコロナのあるあるですので、そんな時は早めに受診を。検査のタイミングは発熱確認後12時間くらいがいいと言われています。参考までに。

それでは、また!

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